Performance

器瓦の性能

Earthquakes & Tiled Roofs

東日本大震災と瓦屋根

このたびの震災により被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げます。
震災直後には弊社にも多くの修理依頼をいただきながら、人手不足によりすぐに対応できず、ご不便をおかけいたしました。
この震災により屋根工事の方法がより強固なものへと変化しました。
社会に与えた瓦屋根への不信感は大きなものがあるかもしれませんが、それでも瓦屋根のほかの屋根材に対する優位性は変わらないと思っております。
多くの人が瓦屋根の素晴らしさに気づいてもらえるよう願っております。

軽量の屋根材を使った建物ですが、震災で被災し解体されました。

軽量の屋根材を使った建物ですが、震災で被災し解体されました。軽量の屋根材であっても耐力壁・筋交いが十分でない建物は大地震で倒壊します。
  • 化粧スレート屋根( 軽量屋根材)の建物

  • 躯体の損壊が激しくこの後解体された

耐力壁・筋交いは屋根の軽重に関わらず必須

昭和56年6月以降に建てられた住宅であれば、耐震基準を満たしています。
また、建築基準法で求められる耐力壁・筋交いの量は、軽い屋根・重い屋根で分けられますが、その違いはわずか壁2枚分(20 坪の2階建住宅の場合) です。
つまり、建物の耐震性について屋根材の軽重が与える影響はわずかで、むしろ耐力壁・筋交いが規定量きちんと入っていることが重要です。
  • 耐力壁

  • 筋交い

震災で被害が多かった棟瓦

この震災で特に目を引いたのが棟部(グシ) の被害です。
大地震を考慮しなかった工法は屋根工事業者として、大変反省しなくてはなりません。
現在弊社では、震度7 の揺れに耐えうる耐震棟工法 を全物件で施工しています。
  • 被災した住宅の棟部

  • 被害がなかった棟心材を使った工法

今後の住宅におすすめする瓦屋根

建物の耐力壁などの耐震化。
屋根瓦の耐震工法がセットになれば、日本の自然環境に対応する最良の屋根材は瓦(陶器瓦)であることは自身を持って断言できます。
  • 耐震化された棟部

  • 耐震化された棟部

Performance

陶器瓦の性能

最も優れた屋根材~ 陶器瓦の性能

弊社は70 年以上屋根ばかり見てきました。現場で様々な屋根を見る中で、最も優れた屋根材は何か。
最も長持ちして、最も安く、最も信頼できる屋根材をおすすめします。
様々な観点から屋根材の性能を考えます。

メンテナンス

  • 板金屋根
    錆び始めた板金屋根
    • サビ防止のために塗り替えは必須
    • 10 ~ 15 年ごとに塗り替えれば長持ちする
    • 寿命は30年前後(ガルバリウム鋼板)
  • 化粧スレート屋根
    カビが生えたスレート屋根
    • 色あせやカビが生じるため、美観が悪い(美観を気にしなければ塗り替えは不要)
    • 雨漏りが発生すると場所を特定しにくく修理費用がかさむ
    • 寿命は30年前後
  • 陶器瓦屋根
    見た目に変化の少ない瓦屋根
    • 色あせないため、何年経っても美観が良い
    • 雨漏りが発生すると場所が特定しやすく、瓦1枚から交換できる
    • 寿命は60 年前後(弊社施工実績)

断熱性

  • 板金屋根
    ガルバリウム鋼板縦はぜ葺き(断熱材無し)
    • 板金屋根は商品が無数にあるため比較しにくい
    • 屋根材自体に断熱材入りであることは絶対条件
    • 夏場の板金屋根には熱くて近づけません
  • 化粧スレート屋根
    化粧スレート:野地板内表面温度(最高57.9℃)
    • 屋根断熱をしていないところが多く、夏の室内は暑い
    • 屋根材の空気層が無いため結露が多く発生する(躯体の腐朽の原因)
    • 棟換気部材は必須
  • 陶器瓦屋根

遮音性

  • 板金屋根
    屋根材の違いによる騒音の吸音率
    • 瓦屋根は右グラフの通り、人間が騒音を感じやすい1000 ~ 4000Hzのうち最大4.8 倍の吸音性を持つことが証明
    • 瓦屋根を叩く雨音が静か

環境負荷

陶器瓦は高温の窯で焼成するためCO2の発生量が多いと思われがちですが、60年の寿命があることを考えれば、他の屋根材よりむしろ環境負荷の少ない屋根材です。